羽化の痛み。

2004年9月26日
なにもしないことで傷付き続けるなら。
なにかしなければならない。
なにかして傷付け傷付くなら。
より良い術を探さなければならない。

僕を失うのはいやだと言ったね。
彼を傷付けるのもいやだと言った。
そして自分が傷付くのもいやだと。

パニックを起こした君は、ただ「死にたい」と口にする。
「死んでもいいよ」とだけは、口が裂けても言ってやらない。
それ以外のすべてが君を傷付けるのだとしても、それだけは絶対に言わない。

羽化の痛みに耐えられないのなら、そのまま生きればいい。
変われずに羽を失う自分を憐れんで死ぬなんてのは馬鹿げてる。
たとえそのまま生きることが苦しみでしかなくても。
全部なんて手に入らないよ。

「俺が幸せにしますよ」
僕にそう言った彼は。
そんな台詞は吐いていないと、自分の責任を回避する。
僕が彼に責任を取らせる気がなくなったのは、所詮その程度の男だから。
意味がない。
価値がない。
潰す気にすらならない。

ただそれだけの台詞でも、君は安心出来るのかもしれないのに。
それだけの言葉すらかけられずに、彼は逃げ続ける。
彼を傷付けたくないのね。
そのために自分が傷付いてるように見えるけど。
それで満足なら、僕に言えることなんてなにもないよ。
そしてそこにいることを選ぶなら、君にも僕に言えることなんてなにもない。

こうなったら彼は今更そんな台詞を吐くのかな?
それとも、これでもまだ逃げ続けるのかな?
今更か、それでもまだ、か。
俺にとっては、どの道今更なんだけどね。

本当にそこでいいならそこにいればいい。
たとえ傷付くことを怖がっているのだとしても。
決めるのは君自身なのだから。

限界なのはお互い様。
今更選択権があるだけマシなんじゃないのか?
いい加減、僕の方が付き合いきれなくなってるのかもしれない。
長引くほどお互いに苦しいだけなのにね。

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K

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